ARCADIA(アーケイディア) / So Red the Rose

ARCADIA(アーケイディア)は、Duran Duranのメンバーの内、ヴォーカルのサイモン・ル・ボンとキーボードのニック・ローズ、ドラムのロジャー・テイラーによって結成されたユニットです。

  1. Election day
  2. Keep me in the dark
  3. Goodbye is forever
  4. Flame
  5. Missing
  6. Rose arcana
  7. Promise
  8. El diablo
  9. Lady Ice

このアルバムは、
「メンバー(とか云ってどーせニックだろ)が影響を受けたアーティスト(Roxy MusicやJAPAN等)の色が濃く出ている」
って各方面で云われていたのだけれど…。
オケは確かに湿り気を帯び、ゴージャスさも醸し出してはいるのですよ。
でも、サイモンは普段よりねちっこく歌っているつもりなんだろうけど、この人の一本調子なヴォーカルはあんまり幅がない気がします。勿論、声そのものはとっても良いんだけど。この声のせいで、
「全然デュラン・デュランとは違う!」
とは思えませんでした。
でも、アイドル扱いされていた時期にこのアルバムを出したのだから、ファンを驚かせるには充分だったでしょう。

さて、収録曲ですが。
#1~#4までは、デュラン・デュランとあんまり変わらない気がするんですが、1曲目のElection dayでパーカッション的に使われているブラスや、気怠そうなギターがカッチョイイですよ。
#5は、なんだかボーナストラックに入ってる感じ。ちょっと退屈。
#6.キタコレ。JAPANのインストみたいだ(笑)。
#7~9にかけてですが、コレはデュラン・デュランとは違いますね。もの悲しくて儚げで、粘着質で湿気のあるトラックが並んでいます。この辺の曲を聴けただけで元を取った気がするかも。特筆すべきは#8の“El diablo”。これを聴くと、心がアンデスの奥地に行ってしまいそうになります(笑)。

このアルバム、実はゲストが豪華なんですよ。
デヴィット・ギルモア / アンディ・マッケイ / スティング / カルロス・アマロ / 土屋昌巳 / デヴィット・ヴァン・ティーゲム / グレース・ジョーンズ
等々、個性派メンツが勢揃い。